日本カイロプラクティック徒手医学会 JSCC

学術大会

第7回学術大会

開催日:
2005年09月03日(土)04日(日)
会 場:
京都リサーチパーク
テーマ:
腰痛
基調講演
◇腰痛診療の基本
◇福島県立医科大学 医学部 整形外科 菊地臣一
教育講演
◇カイロプラクティックにおける腰痛治療の実際
◇中川カイロプラクティックオフィス/本学会会長 中川貴雄
ワークショップ(3題)
◇椎間板障害の鑑別と治療
◇多摩ヒーリングオフィス 高見透

◇下肢バイオメカニクスから診た腰痛
◇初石接骨院 入澤正

◇カイロプラクティックの哲学、科学、芸術と臨床
◇塩川カイロプラクティックオフィス 塩川満章

基調講演
4日(日)13:00~【一般公開】
◇腰痛診療の基本
◇福島県立医科大学 医学部 整形外科 菊地臣一
kikuchi

腰痛に対する病態認識は、近年大きく変わりつつある。その変化を、患者の受診希望の把握、腰痛の原因疾患-その多様性-、根拠のある医療の実践、腰痛病態の認識、治療成績評価基準の変革、NBMとEBMの統合の重要性、そして新しい概念に基づく診療体制などに分けて紹介する。

教育講演
4日(日)14:40~16:20
◇カイロプラクティックにおける腰痛治療の実際
◇中川カイロプラクティックオフィス/本学会会長 中川貴雄
中川貴雄写真nakagawa
私たちカイロプラクターのところに来られる方々が訴える最も多い症状が腰痛です。一口に腰痛といっても、その原因、症状、治療法は様々です。その腰痛に対して、明確に理解することのできるのが、筋骨格系そして神経系から腰痛を考える方法です。今回は、そこに焦点を当てることによって、腰痛によって起こる異常とその原因を分析し、どのようにカイロプラクティック治療につなげていくか、検査から治療への流れをお話ししたいと思っています。

ワークショップ(3題)
3日(土) 12:10~13:40
◇椎間板障害の鑑別と治療
◇多摩ヒーリングオフィス 高見透
takami

最近、診療の中で椎間板に起因する症例が増えています。従来は椎間板の水分が保たれた20代に多発していましたが、最近は30代後半の椎間板が増加しています。また、もう一つのピークとして、老化に伴う椎間板の高さの減少に起因するケースが増加しています。この場合、椎間孔の狭窄が起こっているため、わずかな膨隆でも神経に影響を与える症例が増加しています。また加齢とともに脊柱管が狭窄してくると、椎間板の膨隆の程度が少なくても、激しい症状が出現することが多く見受けられます。椎間板治療を選択するための原因の鑑別診断と、フレクション・テーブルを用いた治療プロトコールを紹介します。
3日(土) 15:00~16:30
◇下肢バイオメカニクスから診た腰痛
◇初石接骨院 入澤正
irisawa

一般的な腰痛は、脊柱・脊椎・椎体を支持する筋肉やその周りにある軟部組織、あるいは骨自体に変化が生じるということが、問題であるとされています。その腰痛は、何らかの影響により腰部に負担がかかり痛み等に変わるのですが、2足歩行のできる人間が歩行時に足部マルアライメントや、関節可動域の変化が及ぼす問題が下肢にどのような動きを誘発して、腰部にどのように影響を与えるものかを、「下肢のバイオメカニクス」という観点から腰痛を報告させていただきます。
4日(日) 9:00~10:30
◇カイロプラクティックの哲学、科学、芸術と臨床
◇塩川カイロプラクティックオフィス 塩川満章
shiokawa

1895年にカイロプラクティックが発見されて以来、様々なテクニックが開発されてきました。D.D.パーマーのファースト・アジャストメントから、B.J.パーマーはメリック・システム、メジャーとマイナー論、そして14年間のリサーチからHIOへと、よりスペシフィックなアジャストメントを追求していきました。C.S.ガンステッドも基礎の理論、サブラクセイションとカンパンセィションなど、より限局した矯正により成果を上げています。
今回はサーモグラフィー、X-rayなどの情報から、どのように目的椎骨を限局するのか。その症例とともに発表を行います。

大会長挨拶
四条治療センター 井上 昇
現在、日本の腰痛人口は1,000万人を超えていると言われています。会員のみなさんはもちろんのこと、カイロプラクティックを学んでおられる学生さん、今後学ぼうとしておられる方々に、少しでも参加していただきやすいテーマとして「腰痛」を選びました。またカイロプラクターが「腰痛」に対して、どのような治療を施しているのか、一般の方々にも知っていただきたいと思っております。皆様のご参加を心待ちにしております。